2022.09.05
多くの企業の課題である、業務効率化。業務効率化のためさまざまな施策に取り組む企業も多い中、ぜひこの機会に見直しを進めていただきたいのが「文書管理」についてです。
人は、自分で思っている以上に「紙の書類探し」に時間をかけています。
そこでこの記事では、生産性向上のための文書管理のポイントについて解説します。効率的な文書管理を行い、無駄を削減して生産向上につなげましょう。
文書管理が生産性向上に重要だといわれているのはなぜなのでしょうか?
コクヨ株式会社が週に書類を5日以上検索する有職者1,031名を対象に行った調査によれば、1人の人が毎日の業務の中で書類を探す時間は1日平均約20分という結果が出ています。
「1日20分くらいなら……」と思うかもしれませんが、これを1年に換算してみると、約80時間に相当するのです。
文書管理が適切に行われていないと、「書類を探すのに時間がかかる」だけではなく「書類に場所を取られて作業スペースが狭くなる」「書類が増えるばかりで減らない」などの悩みが生じ、生産性の低下や書類の取り違えなどのミスにつながります。
生産性を向上させるためには、ポイントを押さえた文書管理を行うことが大切です。
上記は、生産性向上のための文書管理の4つのポイントです。ここからはそれぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
まずは、文書の分類基準を明確にしましょう。具体的には、文書をどのような単位でグループ化するかという「まとめ方」と、文書の順番を指す「並べ方」をはっきりさせる必要があります。
たとえば、顧客情報なら「地域別」「案件別」で分け、社内規定など社内向けの文書であれば「業務別」「部署別」で分けるなどです。
「何を基準に分類しましたか?」と聞かれたときに「案件別です」「地域別です」など、分類基準を明確に答えられるようにすると、理想的でしょう。
分類基準を明確にしておくと、文書の検索性が高まり、検索時間を削減してスムーズな文書活用につながります。
文書を、部署内やグループ内で共有することも生産性向上につながります。共有性を高めることで、特定の社員しか知らない情報が存在する属人化の防止にも役立ち、文書が不明になるリスクも抑えられます。
また、文書管理においては、更新性も重要です。文書が古いものであった場合、二度手間になったり、ミスや情報事故にもつながりかねません。文書が常に最新の状態を保てるよう、社内で管理方法も共有しておきましょう。
必要なときに必要な情報を手に入れられるように、探しやすく整理し、検索性を高めましょう。検索性を高めるためには、主に以下のポイントを意識するのがおすすめです。
重複や漏れをなくすことを MECE(ミーシー)と言います。「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の頭文字を取った用語で、「モレなく、ダブりなく」という意味です。
たとえば社員情報を整理する際に「10~20代」「30~40代」「40代以上」「若手社員」などと分類すると、「10~20代」と「若手社員」で重複が起こります。このような重複や、漏れが起こらないようにしましょう。
また、同一階層内のレベル感を統一することも大切です。たとえば「肉」「魚」「野菜」と並んでいる中に「りんご」というフォルダ・ファイルがある状態では、レベル感にずれがあります。
この状態では、新しく「いちご」や「ぶどう」を追加したい場合に管理が複雑になるため「果物」というフォルダ・ファイルを作成し、その中に「りんご」を作成するのが正しい整理方法です。
文書管理で生産性向上につなげるためには、ファイル名・フォルダ名の付け方もポイントです。
ファイル名やフォルダ名がわかりにくいと検索性が低下し、文書が探しにくくなったり、誤った情報を相手方に送ってしまうなどのミスが起こったりする恐れがあります。
ファイル名・フォルダ名の付け方の具体的なポイントは、以下です。
ファイル名・フォルダ名の付け方を社内で統一し、文書の検索性を高めて生産性向上につなげましょう。
企業が保有する膨大な文書は、有益な情報であり、資産です。しかし、情報が多すぎるあまり、必要な文書を探し出すまでに時間がかかってしまっているケースが少なくないようです。
ポイントを押さえた文書管理を行えば、検索時間など活用時の工数削減ができ、社内での共有や活用もスムーズになって、業務効率化や生産性向上につながるでしょう。
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